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  • 平井 将秀

Biogen IdecとSobiが ELOCTATE(血友病A治療薬)のフェーズ3小児試験結果を発表


Biogen IdecとSobiが ELOCTATE(血友病A治療薬)のフェーズ3小児試験結果を発表

Biogen Idec社とSwedish Orphan Biovitrum AB 社は本日、Kids A-LONG Phase 3臨床試験におけるELOCTATE™の安全性と有効性の評価で良好な結果を得たことを発表しました。この治験薬は重度の血友病A小児患者を対象とした遺伝子組み換え第VIII因子/Fc融合蛋白質製剤です。ELOCTATEは忍容性が高く、同薬の活性を低下させる中和抗体(neutralizing antibodies )を含みません。有効性の分析では週2回の予防的な ELOCTATE 投与が子供の出血率を低下させることが明らかになりました。

Kids A-LONGは、12歳未満の血友病患者を対象に長期作用型の治療薬を評価する初の試験です。ELOCTATEはFc融合と呼ばれるプロセスを用いて開発されたもので、体内に注入した血液凝固因子の循環時間を延長させるようデザインされています。同試験が成功に終わったことは、欧州における医薬品承認取得に向けた重要なステップです。European Medicines Agency (欧州医薬品庁)は新しい血友病治療薬に対して小児試験データの提出を条件としています。

Kids A-LONG では重度の血友病Aを患う耐用性良好な12歳未満の子供を対象に、ELOCTATEの安全性と有効性、および薬物動態(薬剤が体内に残存する時間など)を調査しました。同試験の主要エンドポイントは阻害因子(中和抗体)の生成率を評価することにありましたが、阻害因子は検出されませんでした。副次エンドポイントは年間出血率(annualized bleeding rates )や、出血を抑えるための注入回数などでした。

同試験で確認された、重度の血友病A小児患者における半減期のわずかな相対的延長は、成人を対象とした A-LONG試験における半減期の1.5倍延長と一致しました。ELOCTATEの予防的投与を受けた子供では年間出血率が2.0、突発性出血の回数が0.0でした。出血回数の93%はELOCTATEの2、3回投与で抑えることができました。Kids A-LONG 試験の追加分析が実行中であり、同社は今後の科学会議で結果の詳細を提示する予定です。


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