FDAは本日、Northeraカプセル錠(droxidopa)を起立性低血圧(neurogenic orthostatic hypotension )の治療薬として承認しました。同疾患は難治性の慢性疾患であり、パーキンソン病や多系統委縮症(multiple-system atrophy)、および純粋自律神経不全症(pure autonomic failure)にみられる起立時の血圧低下をもたらします。
起立性低血圧の症状はめまい、意識朦朧(lightheadedness)、かすみ目(blurred vision)、倦怠感、起立時の失神などです。
「起立性低血圧の人々では歩行や起立などの日常的な運動をする能力が極度に制限されています。同疾患の治療オプションには限りがあるので、我々は安全かつ効果的な治療法の確立に努めています」と、FDAの評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research)の Norman Stockbridgeは述べています。
FDAは迅速承認プログラム下でNortheraを承認しています。同プログラムでは、良好なアウトカム(慢性疾患の治療中における目まいの緩和)を予測するのに十分な臨床的尺度(この場合、目まいの短期緩和)で、薬剤に効果があるという臨床データに基づき、重篤な疾患を治療するための薬剤の承認を認可します。さらに同プログラム下では、薬剤の臨床的ベネフィットを実証するための承認前の臨床試験段階で、有望な薬剤への患者のアクセスが可能になります。そのため、この承認は慢性疾患の起立性低血圧に対する同薬剤の長期効果に基づくものです。
Northeraは(患者が)仰向けになっている時に血圧上昇(仰臥位高血圧;supine hypertension)をもたらすことがあるため、そのリスクを医療従事者や患者に知らせるための枠付きの警告文を掲載します。ちなみに仰臥位高血圧は原発性自律神経障害(primary autonomic failure)の患者に影響を及ぼす一般的な疾患であり、ときに発作をもたらします。この患者は睡眠時に頭と上半身を少し高くしておかなければなりません。治療前と治療中に仰向け時の血圧(Supine blood pressure)をモニターする必要があり、投与量を増加させる際にはモニターの回数も増やす必要があります。
Northera投与群で確認された一般的な副作用は頭痛、目まい、吐き気、高血圧、倦怠感です。
Northeraの有効性は、規律時低血圧症患者を対象とした2件の臨床試験で2週間を通して明らかになりました。Northera投与群ではプラセボ群と比較して、目まいや頭痛、意識朦朧、失神しそうな感覚の報告数が減少しました。2週間後以降における症状の奏効期間は示されていません。
NortheraはChelsea Therapeuticsにより製造されます。
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