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虚血性脳卒中:発症から組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)静注間『OTT』が短いほどリスク低下

  • 平井 将秀
  • 2013年5月11日
  • 読了時間: 1分

突発性の虚血性脳卒中発症と組織プラスミノーゲンアクチベータ投与開始間の時間(OTT)と、投与後の身体状況との相関関係が分析された結果、OTTが短くなると、症候性の頭蓋内出血のリスクと院内死亡率が低下し、さらに歩行を再開したり自宅で療養したりできる可能性が上昇することが示されました。利用されたデータの対象者は、急性の虚血性脳卒中で運ばれ、発症後4.5時間以内にt-PA静注投与を受けた人々です。

しかし留意点として、この相関関係を最も強く示す患者では、脳障害の程度が重かったり、救急車による搬送、または平日の昼間に来院した割合が高いため、これらに当てはまらない患者ではOTTが長くなる傾向があります。

日本の場合は救急車に乗ってもいつ発進してくれるかわかりません。ですので、『より早く病院へ到着する』ということを念頭に置くならばその場の判断が必要になってくるかもしれません。救急者にあらかじめ医師を搭乗させておいたり、または米国のパラメディックのような体制をつくって、車内でt-PAを投与することはできないのでしょうか。


 
 
 

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